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堀口すみれ子トークショー「堀口大學は誰が育てたか」を終えて

新潟県立近代美術館「堀口大學展」、長岡市立中央図書館「詩人 堀口大學と長岡展」の連携イベントとして、大學の長女で詩人・エッセイストである堀口すみれ子さんによるトークショーを先月開催しました。


開催においては、去年3月に大學をテーマにした阿木燿子さんと堀口すみれ子さんによるトークショーがご縁で、今回の連携イベントが実現しました。


トークショーでは、外交官として活躍した大學の父・九萬一や、働き者で大學を育てた祖母・千代の話から始まり、「みだれ髪」で知られる歌人・与謝野晶子とその夫・鉄幹、詩人であり親友でもあった佐藤春夫との話など、貴重で興味深いエピソードが二館で開催中の展覧会で展示している品々とともに紹介されました。


中でも、佐藤春夫の形見の品である二顆の陶印にまつわるドラマチックで素敵なエピソードをすみれ子さんが語り、司会の方が「映画化したらいいのではないでしょうか」と提案されると、会場も大いに盛り上がりました。


この日、来場された140名の方々は、大學の娘であるすみれ子さんでしか語ることができない父・大學の郷里・長岡に対する想いや、大切に受け継いできた遺品にまつわる大學の師や友人たちとの様々なエピソードに触れ、『人間・堀口大學』をより深く知ることができたのではないでしょうか。


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トークショーの会場となった近代美術館のロビーには、長岡大手高校書道部による大學の詩をモチーフにした書道作品が展示され、華やかに盛り上げてもらいました。
書道部の皆さんには、前回のトークショーよりご協力いただいており、今回は“虹”をイメージした鮮やかな布に繊細ながらもダイナミックな文字で詩を表現してくれました。


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「堀口大學展」会期中には、すみれ子さんが書道部の皆さんに会いに行く機会があり、作品づくりの感想を直接聞く交流の場や、実際に書いている様子をご覧になる場面もありました。


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今回、ミ・アモーレプロジェクトを通して、改めて『地域の宝』で日本の近代詩に多大な影響を与えた堀口大學の魅力を発信できたことを嬉しく思います。
トークショーにご来場いただきました皆さま。そして、開催にあたりご協力いただきました皆さま。
本当にありがとうございました。


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